塗装の相見積もりは何社取る?商談で一番多い質問に営業目線で答えます

「相見積もりは必要かな?何社くらい?」多くの方が悩んでしまうところです。
1社だけだと不安だし、かといって5社も6社も取るのは大変ですし、ちょうどいい社数って意外と迷うポイントだと思います。

塗装の相見積もりは2〜3社がベストです。1社だけでは比較ができませんし、逆に多すぎると情報が増えすぎて、かえって決めにくくなってしまいます。

ただ、営業の立場から本音をお伝えすると、最初から信頼できる会社に出会えていて、見積もりの中身までしっかり見えているなら、無理に何社も取る必要がないケースもあります。

この記事では、なぜ2〜3社がちょうどいいのか、何社取りすぎると失敗しやすいのか、そして本当に見るべき比較ポイントはどこなのかをお伝えしていきます。

社数別の早見表

全体像をつかみたい方のために、社数ごとの考え方を早見表にまとめました。

社数向いているケース注意点おすすめ度
1社すでにかなり信頼できる会社に出会えている比較材料がないと判断しにくい
2〜3社ほとんどの方におすすめ条件をそろえて比較する必要がある
4社以上どうしても業者選びに不安が強い情報が多すぎて迷いやすい

塗装の相見積もりは2〜3社がベスト

結論はシンプルです。塗装の相見積もりは2〜3社がいちばんバランスがいいと思います。

1社だけだと、その見積もりが高いのか安いのか、提案内容が妥当なのかが見えません。逆に4社、5社と増やしていくと、各社の塗料、保証、工事範囲、営業トークがバラバラになって、途中から整理しきれなくなる方がかなり多いです。

1社だけでは比較ができない

どれだけ丁寧な見積もりを出してもらっても、比較対象がなければ判断は難しいです。営業として見積もりをかなり細かく作り込んでも、お客様から「これが本当に妥当なのか分からない」と言われることは普通にあります。

それはお客様が悪いわけではなくて、1社だけだと基準が作れないからです。迷っている段階なら、2〜3社は見ておいた方が安心です。

相場感がまだつかめていない方は、こちらの記事も先に読んでおくと判断しやすくなると思います。
👉 外壁塗装・屋根塗装の相場はいくら?

4社以上は逆に迷いやすい

「多ければ多いほど安心」と思われがちですが、実際はそうでもありません。4社以上になると、見積もりの整理だけでかなり疲れます。

塗料の種類も違う、施工範囲も違う、保証内容も違う。これが4社5社になると、比較というより情報の渋滞になりやすいです。結果的に、決めきれずに時間だけかかってしまう方もいます。

迷うこともそうなのですが、そこまで社数を増やすと読者さん自身のご負担もかなり大きくなります。特に大変なのが現場調査の立ち会いです。日程を合わせるだけでも手間ですし、1回1回の説明を聞いて、また次の会社にも立ち会って…となると、思っている以上に時間を使います。 それと、少し話が広がりますが、現場調査はできれば必ず立ち会っていただきたいです。「見ても分からないし…」と感じる方もいると思うのですが、そこは決めつけないでほしいんです。たとえば塗膜の割れひとつ取っても、なぜそうなっているのか原因を追えていないと、正しい補修方法は決まりません。原因が分からないまま処置すると、結局また同じことを繰り返すこともあります。どんな調査をしているか、しっかり確認して気になる部分があれば積極的に質問してください。私は質問をしてくれるお客様が大好きです。 4社、5社と増やせば安心に見えるかもしれませんが、そのぶんだけ立ち会いの回数も増えて、読者さんの時間もかなり持っていかれます。そう考えると、やはり2〜3社くらいが現実的で、いちばんバランスがいいと思います。

2〜3社だと判断基準が見えやすい

2〜3社あれば、「この会社は説明が丁寧」「この会社は見積書の中身が細かい」「この会社は安いけど内容が薄い」といった違いが見えやすくなります。

大事なのは、一番安い会社を見つけることではなくて、自分が納得して選べる基準を作ることです。その意味でも、2〜3社がちょうどいい落としどころだと思います。

本当に信頼できるなら1社で決めてもいいケースもある

ここは、現場にいる立場としてお伝えしておきたいところです。

私の商談では、相見積もりなしで、そのまま決めていただくこともあります。もちろん、強引に決めてもらうわけではありません。

金額だけではなく、塗料の種類、どこを塗るか、基準塗布量、缶数、乾燥時間、下地補修の考え方まで見て、お客様が「この会社はちゃんとルールを守る」と感じてくださった時です。

そこまで見えていれば、それ以上たくさん見積もりを取る必要がないケースもあります。ちゃんとした会社に最初から出会えているなら、それはかなりラッキーです。

1社決定でもいいと感じる条件

・見積書の中身が細かく、曖昧な「一式」が少ない
・塗料名、メーカー名、缶数まで説明できる
・施工範囲がはっきりしている
・乾燥時間や塗布量の話までちゃんと出てくる
・即決を迫らず、質問にも嫌な顔をしない

でも多くの人にはそれが見抜きにくい

ただ、ここが難しいところです。読者さんの多くは、塗装工事に何度も慣れているわけではありません。見積もりを見ても、どこがしっかりしていて、どこが危ないのか判断しづらいのが普通です。

一般的には2〜3社で比べてみる方が安全です。比較することで、はじめて「この会社、細かいところまでちゃんとしてるな」という部分が見えてくるはずです。

相見積もりで絶対やってはいけない3つのこと

条件をバラバラで比較する

相見積もりで一番多い失敗です。A社はシリコン、B社はフッ素、C社は無機。これでは金額差が出て当然で、きちんと比較できません。

なるべく同じ条件、同じ施工範囲で見積もりを依頼してください。そうしないと、価格差の理由を見ることができません。

価格だけで決める

安い見積もりが悪いとは限りません。ただ、価格だけで飛びつくのは危険です。

極端に安い見積もりには、工程不足、低グレード塗料、付帯部抜け、後出し追加工事などが隠れていることがあります。安さの裏側についてはこちらの記事もあわせて読んでおくと判断しやすいです。
👉 塗装の見積もりが安すぎる理由とは?

営業トークで焦って即決する

「今日決めてくれたら安くします」「今だけこの金額です」みたいな話は、いったん冷静になった方がいいです。

本当にちゃんとした会社なら、比較して納得する時間をくれます。焦らせて決めさせようとする会社ほど、比較されたくない理由を持っていることがあります。

訪問営業に急かされた時の考え方はこちらの記事でも詳しく書いています。 
👉 訪問営業の塗装は危険?断るべきケースと信頼できる業者の見分け方

同業として本音を言いますが、最初にかなり大きい金額の見積もりを持ってきて、そこから大幅に値引きして”お得感”を出す営業マンは本当にいます。いわゆる値引き前提の見積もりです。個人的には、こういうやり方は大嫌いです。 塗装工事は、実際はそんなに適当に値段を動かせるものではありません。必要な缶数はある程度決まっていますし、材料費も人件費もきちんとかかる業界です。見積もりからいきなり30万円引き、みたいな話は普通に考えるとかなり不自然です。 もちろん全部の会社がそうではないのですが、最初に高く出して最後に大きく下げて決めさせる、という手法は今でもよく使われています。なので、その場の”安くなった感”で即決するのではなく、最初の金額がそもそも適正なのかを冷静に見ていただきたいです。

比較する時に見るべきポイント

相見積もりで本当に見るべきなのは、社数そのものよりも見積もりの中身です。

塗料の種類・メーカー・グレード

ただ「シリコン塗料」とだけ書かれていても、それだけでは中身が分かりません。メーカー名、商品名、グレードまで見えているかを確認してください。

塗装範囲と「一式」表記

「塗装一式」「付帯部一式」ばかりの見積書は、あとでトラブルになりやすいです。どこまで塗るのか、何が入っていて何が別なのか、ここもとても大事な部分です。

缶数・基準塗布量・乾燥時間まで見えるか

ここまで話ができる会社は、かなり信頼できます。読者さんからすると少し専門的に感じるかもしれませんが、逆に言うとこういう部分までちゃんと答えられる会社は、工事のルールを大事にしている可能性が高いです。

見積書の細かい見方はこちらの記事でもまとめています。
👉 外壁塗装・屋根塗装の見積もりで絶対チェックすべき5つのポイント

・相見積もりは基本的に2〜3社がベスト
・1社だけだと比較基準が持ちにくい
・4社以上は情報が多すぎて迷いやすい
・最初から信頼できる会社に出会えていて、中身まで見えているなら1社決定もあり
・大事なのは社数より、見積書の中身と説明の丁寧さ

塗装工事で後悔しないためには、「何社取ったか」だけではなく、何を比べたかの方がずっと大事です。金額だけで決めず、塗料、施工範囲、補修内容、缶数、乾燥時間まで見えてくると、かなり失敗しにくくなります。

2〜3社を目安に、落ち着いて比較してみてください。その中で「この会社はちゃんとしてるな」と思える1社が見つかれば、それが一番いい流れだと思います。

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