塗装工事は何日かかる?工程・雨天時の対応・延長リスクの実態

塗装工事にかかる日数について、よくご質問をいただきます。
やはり多く方が気になるところですよね。早く終わることで生活も元通りになりますし、足場も早く外れてほしいという気持ちとしては自然なことです

ただ、塗装工事っていうのは、ただ色を塗れば終わりというわけではなくて、外壁塗装や屋根塗装には乾かす時間や塗り重ねるなどのたくさんのルールがあります。それをしっかりと守った上で施工を完了させなければいけません。

ここを急いでしまうと、パッと見は綺麗でも、数年後に剥がれたり膨れたり、不良施工につながるケースがあります。

この記事では、塗装工事にかかる日数の目安と、工期が短すぎると何が起こるのかを分かりやすくお伝えしていきます。

まずはここから|塗装工事の日数 早見表

詳しい解説に入る前に、現場で実際に気になるポイントを早見表にまとめました。

気になるポイント現場のリアル確認したいこと
「1週間で終わるって言われた」乾燥時間か工程を削っている可能性各工程の日数を聞く
「雨の日も塗っていた」密着不良や膨れの原因になりやすい雨天時の判断基準を確認
「隣より長いから不安」むしろ普通の日数のことが多い10〜14日が一般的な目安
「見えないところで何してるか不安」進捗共有がないと不安は当然写真・ノートでの共有を依頼
「5日で仕上げます」と言われた現実的には難しい工期工程ごとの乾燥時間を確認

塗装工事は「乾かす時間まで含めて工事」

30坪前後の一般的なお家で、外壁と屋根を一緒に塗る場合、目安は10日〜14日前後です。

これは長いわけではありません。必要な工程をちゃんと踏むと、それくらいになります。

逆に言うと、極端に短い工期で進める場合は、どこかの乾燥時間か工程を削っている可能性があります。

そもそも、なぜ塗装はそんなに日数がかかるのか

塗装は、ただ色を塗れば終わりではなくて、下地を整えて、乾かして、塗って、また乾かして、という流れをしっかり守ることで、やっと長く持つ塗膜になります。

たとえば高圧洗浄のあとに、しっかり乾いていない状態で塗ってしまうと、水分を抱えたまま塗膜ができてしまうので、あとから膨れたり密着不良が起きたりすることがあります。中塗りと上塗りの間の乾燥も同じで、ここを急いでしまうと数年後に不具合が出やすくなります。

見えない部分こそ丁寧にやる必要があるのが、塗装工事の難しいところだと思います。

契約後の流れについては、各工程の中身をこちらの記事で詳しく解説しています。
👉塗装工事の流れ全8工程|契約後に何をされるのか現場目線で全部見せます

この記事の中での流れは、ざっくり次のような形になります。

順番工程主な内容
1足場の組立安全に作業するための土台づくり
2高圧洗浄外壁・屋根の汚れと旧塗膜を落とす
3乾燥洗浄後の水分をしっかり飛ばす
4下地補修ひび割れやシーリングなどの補修
5養生窓や付帯部を塗料から守る
6下塗り塗料の密着を高める1回目の塗装
7中塗り色のベースをつくる2回目の塗装
8上塗り仕上げと耐久性を出す3回目の塗装
9点検・手直し塗り残しやムラを確認して直す
10足場の解体最後にもう一度仕上がりを確認

この中で特に大事なのが、洗浄後の乾燥時間と、各塗装工程の間の乾燥時間です。

工期を縮めるということは、どこかの工程か乾燥時間を削っている可能性が高い、ということになります。

「お隣は1週間で終わったのに」と言われた話

以前、お客様から「お隣は1週間で終わったのに、うちはなんで2週間もかかるの?」と聞かれたことがあります。

同じ時期に工事していたら、どうしても比べてしまいますよね。気になるのは当然です。

ただ、お話を聞いていると、そのお隣の業者さんは雨の日でも塗っていたそうなんです。しかも1週間で仕上がっているということは、普通なら分けて進める工程をかなり詰め込んでいたんじゃないかなと思います。下塗りのあとの乾燥時間も、ほとんど取らずに進めていた可能性が高いです。

ぱっと見は確かにきれいに仕上がります。でも、悪い施工ってすぐには出ないんですよね。しばらくしてから、剥がれや膨れになって出てくることがあります。

なのでそのときは、「遅いからダメ」ではなく、「早い理由が何なのか」をお客様にお伝えしました。

「短い工期の裏で何を削っているか」は、高いアンテナで確認をしていきたいところです。

雨の日はどうするのか|判断と切り替え

ここも大事なポイントです。

塗装工事は、基本的に雨の日に無理して進めるものではありません。もちろん全部が止まるわけではないんですが、塗る工程については止める判断が必要になることが多いです。

雨の日に無理して塗らせるというよりは、その日にしかできない別の仕事に切り替えることがあります。たとえば雨漏り診断みたいに、むしろ雨の日のほうが向いている仕事もあります。

こういう動きができると、職人さんも無理に雨の中で塗らなくていいですし、お客様のお家にも無理をさせずに済みます。

契約前に「雨の日はどうしますか?」と聞いたときに、話があいまいな会社は少し気をつけたほうがいいと思います。

安心できる工事には「途中経過が見える」共通点があります

工期が少し長くなっても、お客様が安心してくださる工事には共通点があります。それは、何をやっているかが見えることです。

私たちは、交換日記のようなノートを使っています。そこに職人さんが、「今日はここまでやりました」「明日はこの作業を進めます」「明日は天気が悪そうなので休工になるかもしれません」といったことを書いていきます。

お客様が返事を書いてくださることもあって、書いてくれるとやっぱり嬉しいです。

こういうやり取りがあると、お客様も「今日は止まってるけど大丈夫かな」ではなくて、「今日はこういう理由なんだな」とわかってくださいます。結果として、工期そのものよりも、進め方への安心につながることが多いです。

実際に、ちゃんと時間をかけて進めた工事では、「急がずにやってくれてよかった」と言っていただけることがあります。この言葉は嬉しいです。

工期が短すぎる見積もりは、なぜ気をつけたほうがいいのか

塗装業界では、元請けから出る金額がかなり厳しいことがあります。そうなると、7日で終わる工事は利益が出ても、10日かかると赤字、みたいな話が出てきます。すると、どこかで日数を縮めたくなってしまう現実もあります。

そのしわ寄せがいくのは乾燥時間や工程です。

見積もりを見るときは金額だけじゃなく、工期も確認してくださいもし極端に短いなら、「この日数で、どの工程をどう進めるんですか?」と聞いてみていいと思います。

塗装の見積もりで気をつけたいポイントについては、こちらの記事で紹介しています。
👉外壁塗装の見積書、ここだけは見て|現場で気づいた5つのチェックポイント

契約前に確認しておきたい3つのこと

契約前に、次の3つは聞いておくと安心です。

  • この工事は全部で何日くらいを見ていますか?
  • 雨の日はどう対応しますか?
  • 工程ごとの進み具合は、写真やノートで共有してもらえますか?

ここにちゃんと答えてくれる会社は、管理も比較的しっかりしていると思います。

逆に、「大丈夫です、すぐ終わりますよ」だけで終わる会社は、少し気になるところです。

塗装工事の日数は、30坪前後のお家なら10日〜14日前後が目安です。これは長いわけではなく、必要な工程を守るとそれくらいになるという感覚です。

早く終わることよりも、ちゃんと乾かして、ちゃんと進めることのほうが大事です。見た目だけなら急いでも仕上がって見えることはありますが、数年後まで考えるなら、工期の短さより中身を見ることが重要 だと思います。

隣の家より少し長くても、あとから「急がなくてよかった」と思える工事のほうが、結局は安心につながります。

📚 関連記事

コメント